錦鯉の専門知識講座第3回は「体格」についてです。
錦鯉についてあまり詳しくない方が錦鯉の良し悪しを決める際には、模様の綺麗さや大きさだけを見ることが多いと思います。
もちろん大きさや模様の綺麗さは錦鯉を鑑賞する上で非常に注目すべき点であることは間違いありません。
しかし、より良い錦鯉を作ったり、手に入れるためにはその将来性も見る必要があります。
それでは体格のいい鯉とはどのような鯉のことなのか?説明していきます。
体や尾筒が太い
錦鯉の良し悪しを分ける上で大きさや迫力は非常に重要なポイントで、身体が大きく尾筒の太い錦鯉は力強く、感動するほどの印象を持たせます。
体高が高い
体高の高さは一般の方にはわかりにくい部分ですが、その鯉の将来性をみる上でも非常に重要な部分です。
体高の高い錦鯉は、成長に伴って身体にボリュームがつきやすく、太い身体を持つ傾向があります。
一方、若い頃に高い体高を持つ鯉は長さが成長しづらい傾向も強くなっています。
頭が大きい
一般的に頭の大きい鯉は将来的に大型の優秀な鯉に成長する傾向が強いと言われます。
立て鯉にすることで本領を発揮するタイプの鯉で、若い時には一見バランスが悪くも見えます。
野池に入れて成長した姿が楽しみな錦鯉になること間違いなしです。
身体の硬さ
太く大きな鯉は体が硬く、泳ぎがぎこちなくなることがあります。
錦鯉を鑑賞する上で泳ぎの優雅さも非常に重要なポイントです。
身体の柔らかい鯉は泳ぎ方が優雅で力強くも見えます。
さらに身体の硬さは成長にも影響します。体が柔らかいほど素直な身体の成長が期待できます。
バランスの良い均等な身体
錦鯉の良し悪しを評価する上で、身体の対称性をはじめとしたバランスは非常に重要です。
体が曲がっていたり、ヒレが曲がっているのでは美しいと感じることはできないでしょう。
錦鯉におけるバランスは対称性だけではありません。
上記で説明した良い錦鯉のポイントもバランスが悪ければ評価に悪く影響することもあります。
例えば、身体が大きくても腹が出過ぎているような鯉は評価が悪くなりますし、頭が大きくても身体とのバランスが悪ければ魅力的な錦鯉には見えません。
錦鯉を評価する上で、様々な要素のバランスを見極めることが最上の錦鯉を手に入れるために重要なことです。
より多くの錦鯉に触れることで、良い錦鯉を見極める「目利き」を養っていただければと思います。