錦鯉の専門知識講座第6回は「白地」についてです。
皆さんがよくイメージされる錦鯉の代表は紅白と呼ばれる品種かと思います。
この紅白の赤色の部分を「紅」、白色の部分を「白地」と言います。
白地は一見地味で、「紅」や「墨」といった模様を引き立たせる脇役的な見え方をしますが、実は奥が深く、錦鯉の魅力を引き出す重要なポイントです。
多くの場合、「白地」はより他の色の混ざり気がない真っ白な純白が美しいとされています。
より綺麗な白地ほど「紅」の鮮やかさが際立って、全体としての美しさを引き立たせます。
「白地」は若い鯉ほど綺麗で、成長に従って黄ばんできたり充血したりしやすい部分です。
また、餌で”紅”の赤色を濃くしようとすると白地が汚くなってしまうこともあり、白地を綺麗に保つには入念なケアが必要不可欠です。
給餌方法や飼育環境、遺伝的要因などでその鯉の「白地」の特性も決まってきます。
若い頃に黄ばんだ「白地」を持っていても、泉水で飼い込むことで「白地」が綺麗になっていくこともあります。
若くて頭が黄ばんでいるような鯉は、白地が分厚く将来綺麗な純白の「白地」を持つ場合も珍しくありません。
また、肌が分厚い鯉は覆輪が立っているように見えます。
このような鯉も将来分厚く綺麗な白地を持つ鯉になる可能性を秘めています。